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抗てんかん薬は副作用に注意しましょう

てんかんは脳の神経細胞が過剰に興奮した状態になり、これを抗てんかん薬によって抑制します。
しかし、抗てんかん薬の作用が強すぎると中枢神経が抑えられ、眠気やふらつきなどの副作用が出ます。
副作用は抗てんかん薬のほとんどに見られる共通の症状です。

また、抗てんかん薬の副作用の現れ方には、飲み始め・服薬量を増やして現れる症状・薬物アレルギー反応によるものと、それぞれの特徴があります。
抗てんかん薬を飲み始めて現れる副作用は、眠気や頭痛・めまい・ふらつきがでることがあります。
この副作用は、抗てんかん薬の服薬量を少なく始め、ゆっくりと症状に合わせて薬の量を増やすことで防げます。

服薬量が多くなることで現れる副作用は、視界がぼやけたり、複視・ふらつき・めまいなどが見られます。
この症状は、服薬後に一過性で現れるもので、抗てんかん薬の減量か服用回数を増やすことで改善します。
薬物アレルギーによる副作用では、薬疹・骨髄抑制・肝障害などが現れます。

この副作用は飲み始めの数ヶ月以内に現れ、その多くは服用を止めることで良くなります。
それでも、薬物アレルギーは予測し難い上に、極稀にではありますが重症化することがあるので、服用量を少なく処方することから開始して、身体の状態に注意を怠らないようにします。

さらに高齢者や、ほかにも持病があるため薬を服用している場合は、飲み合わせにも気をつけなければなりません。
薬の成分がお互いに影響を与えてしまい、薬の吸収や代謝に思わぬ作用が出てしまうことがあります。
抗てんかん薬と飲み合わせで避けた方が良い薬としては、睡眠導入剤のベンゾジアゼピンがあります。
この薬は呼吸抑制の副作用がある抗てんかん薬のひとつでもあり、慢性肺疾患の持病があると、睡眠時無呼吸症候群を重症化させる可能性があります。
それに一部の健康食品(セイヨウオトギリソウ)も、抗てんかん薬に影響をあたえてしまうので、注意することが必要です。

どの抗てんかん薬が使用されるパターンが多い?

抗てんかん薬には、20以上の種類があります。

その理由は、誰にでも効果がある万能薬が存在しないためです。
個々それぞれの症状に合わせた抗てんかん薬が、必要なのです。

抗てんかん薬のタイプには脳神経細胞の興奮系を抑える働きが強いもの、脳神経細胞の働きを抑える抑制系の働きがメインのもの、これまでと違う作用で興奮を抑え抑制的な働きが強めなものがあります。
脳神経の興奮を抑制するため、ナトリウムやカルシウムイオンの出入りを阻害する薬には、フィニトイン・カルバミゼピン・バルプロ酸があります。

脳神経細胞の働きを抑制するGABA(ガンマ・アミノ酸)などの働きを強める抗てんかん薬には、ガバペンチン・ベンゾジアゼピン系・フェノバルビタールなどがあります。
ガバペンチンは体重増加させる副作用があり、高用量を長期間服用している患者に見られます。
ベンゾジアゼピン系には呼吸抑制する副作用があり、睡眠時無呼吸症候群を悪化させる可能性を持っています。

これまでと違う作用で興奮を抑制するのはレベチラセタムで、シナプス小胞タンパク2Aに作用し、グルタミン酸などの神経伝達物質の放出を抑えます。

てんかんの処方は1種類の薬から始める「単剤治療」が基本とされています。
1種類の薬であれば、体重増加などの副作用についても判断がつきやすく、管理も容易になります。
効果が薄い場合には2つ目の薬が処方されますが、副作用の危険が高まることに加え、治療効果の判断が難しくなり薬の量を増やすには、慎重さが必要となります。

抗てんかん薬の選択方法としては、個々の患者さんの発作型と、てんかんのタイプに合った適切な薬を選ぶことが重要になります。
各発作型に対して、第1・第2選択薬と無効薬がすでに枠組みとして出来上がっているので、これを参考にして治療が行われます。

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